初心者が株式投資を始めようとする場合、最初は少ない資金で購入でき、なるべくリスクの少ない銘柄から始めたいと考える場合が多いでしょう。
そのような観点から最もおすすめできる株は、IPOです。
IPOは購入費用を低く抑えられ、しかも勝率が高いため、資金を失うリスクも少なくてすみます。
この記事では、初心者におすすめできるIPOの購入のしかたについてご説明します。
株で利益を出すなら高勝率を誇るIPOがおすすめ
これから株を始めてみようと考えている初心者が購入する株を選ぶ際には、多額の購入資金が必要な株や、勝率が不安定でリスクの高い株は控えた方が無難でしょう。
それでは、株初心者にとって気軽に購入できて資金を失うリスクが少ない株には、どのようなものがあるでしょうか。
特に株の初心者におすすめしたいのはIPO(新規公開株)です。
IPOは勝率が高いため、貴重な資金を失うリスクが低いので、初心者にはおすすめの株だと言えるでしょう。
まず、IPOとはどのような株なのかをご説明しましょう。
IPOとは
IPOとは、Initial Public Offering の略語で、日本語では「新規公開株」あるいは「新規上場株式」と呼ばれます。
IPO投資とは、新規に上場する前に「公募価格」によって株式を購入する権利をほとんどの場合抽選によって手に入れ、上場日の最初に付く株価「初値」で売ることによって利益を得るものです。
IPOの勝率
IPOの「勝ち」とは、公募価格よりも初値の方が上昇している場合を示します。
そして「勝率」とは、販売されたIPOに対する「勝ち」の割合を示します。
IPOの勝率の推移をみると、この数年は80~90%台と、かなり高い水準を維持しています。
もちろん株価は景気の動向や社会の状況によって左右されるものなので、確実なものではありませんが、最近の勝率を確認することで、今後の見通しを考える参考にできるでしょう。
IPOのメリットは購入価格の手軽さと勝率の高さ
IPOのメリットは、まず、購入の費用を低く抑えられることです。
購入の際の手数料は無料であるため、その分購入費用が抑えられます。
また、株の価格自体が有名な上場企業と比較しても割安になっているので、多くの資金を用意するのが難しい株初心者にとっても、購入しやすい株だといえるでしょう。
そして前途のとおり、近年は高い水準の勝率が続いているので、利益を得る可能性が高いこともIPOのメリットといえるでしょう。
IPOのメリットをまとめるなら、少ない資金で購入でき、勝率が高いために大きな利益を得る可能性が高い株なので、初心者にとっては安心して取り組みやすい投資方法だということです。
IPOのデメリットは購入の難しさ
IPOは、勝率が高いために人気も高いので、購入する権利を得るのが難しいことが、一番のデメリットだといえるでしょう。
IPOの購入者は多くの場合抽選によって選出されますが、人気が高いため、当選の確率は平均1~2%ともいわれ、非常に狭き門となっています。
株初心者がIPOで勝率を上げるコツ
IPOは勝率が高い株なので人気も高く、ほとんどの場合抽選制で購入できるかどうかが決まります。
そのため勝率を上げるためには抽選の際に当選して、購入できる可能性を高くすることが必要です。
しかし、そのためには初心者にとって超えなければならない壁がいくつかあります。
それでも、証券会社の仕組みなどを知り、事前に準備をすることによって当選確率を上げることが可能になります。
実際、株式投資に取り組んでいる投資家の中にも、何度もIPOに当選して購入を繰り返し、多額の利益を得ている人が存在するので、情報収集と応募の工夫によって、当選の確率を高めることは可能です。
では、どのような方法によって、IPOの当選確率を上げることができるのでしょうか。
複数の証券口座を保有する
IPOを購入する権利は、証券会社ごとの応募者の中から抽選によって選ばれます。
そこで、たくさんの証券会社に口座を開設していれば、応募できる回数も多くなり、当選のチャンスを増やすことができます。
証券会社の口座は無料で開設することができます。
IPOの取扱が多い証券会社を予め調べた上で、可能な限りたくさんの証券口座を開設しておくことで、抽選に参加する機会を増やすことができるので、まずは複数の口座開設から始めましょう。
ネット証券から応募する
初心者がIPOに応募する際には、ネット証券からの応募をおすすめします。
なぜなら、店頭取引を行っている大手総合証会社では、抽選ではなく、証券会社がIPOをどの顧客に販売するかを、資金力やお付き合いの長さ、購入の頻度によって選ぶ「裁量配分」によって購入者を決めることが多いからです。
それに対してネット証券会社では、抽選方法は「平等抽選」が行われている場合が多く見られます。
その中でも「完全平等抽選」は機械によって抽選が行われ、1人1票での参加なので最も公平な抽選方法ということができます。
口座の残高や手数料の支払い額に関係なく抽選が行われるので、資金力や購入の頻度に関係なく、初めて購入する人でも、店頭配分などがある大手の証券会社に比べて、当選の可能性が高いといえます。
主幹事証券会社から応募する
「主幹事証券会社」とは、IPO株が販売される場合に、その多くを引き受ける証券会社です。
主幹事証券会社が取り扱う割合は80%以上と非常に高いため、その分、副幹事や幹事になっている証券会社よりも当選確率は高くなります。
どの証券会社がその銘柄の主幹事証券会社なのかは、YahooファイナンスのIPO情報などのサイトで調べることが可能です。
ポイント利用で当選確率をアップ
証券会社によっては、取引の実績によってポイントが付き、そのポイント数によって優遇される方式を用いている会社があります。
その中でも特に初心者にとっておすすめなのは、SBI証券のIPOチャレンジポイントです。
SBI証券のIPOチャレンジポイントは、IPO株に応募して抽選に10回外れたら10ポイントもらえるという仕組みになっています。
たとえ、せっかく応募したのに当選できなくても、何度も応募を繰り返すことでポイントが貯まり、そのポイントを使うことで当選の確率を上げることができるという、株初心者を応援する仕組みといえるでしょう。
大和証券にもポイントによる優遇の仕組みはありますが、こちらのポイントは取引実績や株主優待によって貯まるものなので、初心者よりもお得意様向けといえるでしょう。
口座開設数の少ない証券会社から応募する
IPOは各証券会社に割り当てられ、その証券会社ごとに購入者が抽選によって選ばれます。
そのため、口座開設者が少ない証券会社は応募者も少ないため、その分倍率が低くなり、当選の確率も上がります。
証券会社ごとの口座開設数もIPO関連のサイトで公表されているので、口座開設の際の参考にしてみましょう。
前受金の必要がない証券会社を選ぶ
IPOに応募する際には、多くの証券会社では買付余力(購入資金)があることが抽選への参加の条件となります。
そのため証券口座に残高が少ないと、応募したり抽選に参加したりすることができません。
しかし、IPOに応募する際にこの口座入金(前受金)の必要がない証券会社もあります。
松井証券や野村証券、岡三オンライン証券などでは、前受金なしでもIPOに応募することができます。
複数の証券会社から応募する場合、資金の都合で全ての証券口座に前受金を入金するのは難しい場合もあるでしょう。
しかし、前受金の必要がなければ、当選してから購入資金を用意する事も可能なため、外れた証券口座から資金を移すことで購入が可能になります。
また、当選した後で資金の都合がつかない場合や、銘柄を検討して辞退することもできるので、とりあえず応募して、購入については当選してから検討することも可能です。
資金を多めに用意する
IPOの当選の確率を上げるためには、前途のとおり、たくさんの証券会社から応募するのが有利です。
抽選に参加するためには証券口座に予め資金を入金しておく必要がある証券会社も多いので、資金を多めに用意しておけば、その分当選の可能性を高めることができるでしょう。
何度も応募する
SBI証券のIPOチャレンジポイントなどのように、何度も応募することでポイントが貯まり、それによって当選する確率が高くなる場合もあります。
最初から当選するのは難しくても、地道にコツコツとチャレンジを繰り返していれば、その分当選の可能性も上がっていきますので、あきらめずに継続して応募し続けることも大切です。
まとめ
IPOは、購入資金が低く抑えられ、勝率が高いためにリスクも少ないため、株初心者にとってはおすすめの株ということができますが、それだけに人気が高く、抽選で当選して購入するのが難しいというデメリットもあります。
しかし、証券会社によって発信される情報収集と、複数の証券口座を開設したりポイントを有効に活用したりするなど、応募方法の工夫や地道に応募を続けるといった努力によって、当選の確率を高くすることが可能です。
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