株初心者の方の中には、「投資を始めたのはいいものの、リスクの高い方法はまだ不安…」「IPOは全然当選しない」など、このように感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ローリスクで投資できる「立会外分売」という投資方法について紹介します。
勝率を上げる具体的なコツ、おすすめの証券会社などを詳しく解説します。
株初心者の方や、ハイリスクな投資方法に挑戦できない方には必見の記事です。
ローリスク投資をするのなら立会外分売
まず立会外分売とは、「大株主や企業が自分たちの株を、一般投資家に向け、証券取引所の取引時間外に割引価格で売りに出す」取引のことをいいます。
つまり、ここでいう「立会外」とは営業時間外のことを指しています。
立会外分売がローリスクといわれる理由には、以下のメリットがあるからです。
メリット1:IPOに比べて当たりやすい
立会外分売も、応募者が多かった場合には、IPO株のように「抽選に申し込み→当選してから購入」という点ではどちらも同じですが、なぜIPOに比べて当たりやすいのでしょうか。
それはズバリ「立会外分売の抽選はおもにネット証券で行なわれている=ほぼ完全平等抽選」という点にあります。
つまり、出資金の少ない個人の投資家でも、当選する確率が格段に上がるということです。
一方IPO株の抽選は、「ポイントや資金を多く持っている特定の応募者が優遇される」「払った手数料が多いと優遇対象となる」など、完全平等がなされているわけではありません。
また、IPOの当選率は1~2%といわれており、なかなかの倍率の高さ。
立会外分売に比べて規模が大きく、ライバルが多いのです。
メリット2:安く株を買い付けする事ができる
立会外分売の1番のメリットとして、「割引された価格で株を購入できる」という特徴があります。
割引額は平均して3%程度。
そして当選した際にも購入手数料はかからないので、比較的少ない資金で申し込むことができます。
このように立会外分売には様々なメリットがあり、ローリスクといわれる理由がわかっていただけたかと思います。
投資金が少なくハイリスクな取引に踏み出せない方には、立会外分売がおすすめです。
その他の魅力
ローリスクと言われる以外にも、多くのメリットが存在します。
その一つとしてあげられるのが「鞍替えの可能性がある」という点です。
鞍替えとは、いわゆる指定替えのことです。
企業やオーナーが立会外分売をする理由の一つとして、東証一部を含む上位市場への昇格を目的としている場合があります。
ですが東証一部を含む上場市場への認定に必要な株主数は2200人以上と決められています。
そのため、企業やオーナーは株主数の増加を狙って立会外分売を実施するのです。
鞍替えがあると、その企業はとても注目され、知名度も上がります。
昇格が期待できるものは早めに保有し、株価の上昇を待つのもありです。
注意すべきポイント
立会外分売に参加する際に、気をつけるべき点がいくつかありますのでここで解説します。
・抽選になる場合もある
購入希望者が多い場合にはIPOと同様、抽選になります。
しかし、抽選になった場合にも当選しやすい方法を下記の項目でまとめてありますので、合わせてお読みください。
・購入した価格よりも下がってしまう可能性がある
ローリスクと言っても、株ということには変わりありません。
当日は投資家が割引価格で買ったものの売りが大量に始まります。
普段から出来高の低い銘柄は購入した価格よりも値段が下がってしまう場合もあります。
マイ柄を選ぶ時にはちょっとしたノウハウが必要です。
・売却手数料がかかる
→先ほども書いたように立会外分売は、購入手数料がかかりません。
しかし、売却手数料は通常どおり発生します。
証券会社やプランによっては売却手数料がかからないものもあるので、証券会社はしっかりと選びたいところです。
こちらも、下記項目でまとめてありますので合わせてお読みください。
立会外分売を取り扱っている証券会社
ここでは、立会外分売を取り扱っている証券会社をランキング形式で紹介していきます。
おすすめポイントと特徴をまとめておきますので、ぜひ証券会社選びの参考にしてみてください。
【1位】松井証券
株式売買手数料が10万まで無料です。(~20万までの場合300円)
申し込み終了時間が8:30までなので、長く気配版を見ることができます。(他社はだいたい8:20まで)
1口座1抽選権で資金の少ない方におすすめの証券会社です。
分売は、広く配分する傾向にあります。
【2位】ライブスター証券
10~20万までは80円、20~30万までは97円と、とても手数料が安い証券会社です。
松井証券と同じく、申し込み終了時間は8:30まで。
配分は比例配分です。
新規口座開設で手数料が無料になるキャンペーンも行っています。
【3位】マネックス証券
手数料は10万までは100円、20万までは180円です。
松井証券と同様に1口座1抽選権です。
申込期限は8;20までですが、執行条件が豊富なので常に板を見られない方にもおすすめの証券会社です。
銘柄の取り揃えもさまざまです。100株単位で広く配分する傾向にあります。
【4位】楽天証券
いちにち定額コースであれば、当日に取引が完了する=日計り取引の場合、購入手数料はもちろん、売却手数料も無料です。
ハッピープログラムでポイントも貯めることができます。配分は比例配分です。
【5位】SBI証券
アクティブプランであれば、10万円まで手数料は無料です。(通常は10万までは139円、20万までは185円。)
また、独自のプラン(立会外トレード)に加わることもできます。
配分は比例配分です。
補足:配分方法について
証券会社の特徴と合わせて、それぞれの会社の配分方法も記載しました。
ここで、配分方法についても少し詳しく解説しておきます。
配分方法は以下の2種類があります。
・完全平等配分
何口でも当選確率が変わらない配分方法。
上記の中では、松井証券とマネックス証券の2社になります。
・比例配分
申込口数に比例して当選しやすくなる配分方法。
上記では、ライブスター証券、楽天証券、SBI証券の3社です。
資金が少ない場合は、完全平等配分の証券会社の方が手堅く稼ぐことでき、おすすめです。
立会外分売は基本的に、ローリスクでこつこつ進めていくというスタンスの投資方法です。
だからこそ、せっかく利益をあげたのに手数料が高い証券会社を選んでしまっては意味がありません。
それぞれに決められた手数料、配分方法などの特徴を知り、自分のプランにあった証券会社を賢く選びましょう。
立会外分売で勝率を上げるコツ
申し込みに際してのポイント
はじめに少し書いたように、立会外分売も、応募者が多かった場合にはIPO株のように「抽選に申し込み→当選してから購入」という流れになります。
しかしIPOと比べて、立会外分売は圧倒的に規模が小さいので、当たる確率も高いです。
立会外分売は分売される枚数が決まっているので、抽選の中から当選確率、当選枚数をともにUPさせるには多くの証券会社から申し込むということが重要になってきます。
中には家族の口座、未成年の口座からも申し込みが可能な会社もあります。
申し込み人数が多ければ多いほど当選確率は上がります。
できるだけ多く申し込んでみましょう。
また、立会外分売には購入希望株数に上限があります。
その場合は上限のギリギリまで購入を希望すると良いでしょう。
というのも、全株のうち一部が約定する場合もあるからです。
立会外分売で購入しておきたい銘柄
立会外分売がいくらローリスクだと言われていても、毎回確実に利益をあげられるわけではありません。
しかし、選別によっては、ある程度の勝率も見込めることはできます。
ここからは、立会外分売で購入すべき銘柄を選別するノウハウを詳しく解説していきます。
・賃借銘柄
立会外分売の実施日に空売りが積み上がっていると、株価は下がりやすいです。
底になる場合もありますので、その後の空売りが戻り相場に転ぶのを狙うことも出来ます。
・分売枚数が少ない銘柄
立会外分売の実施日は、市場で周りが増えるため株価が下がる傾向にあります。
一番最近上がった利益を確認し、吸収できる量の分売株数であることを確認してから行いましょう。
・流動性が良い
東証一部を含む上位市場に認定されるための条件として、「流動性があること」が挙げられています。
立会外分売後は、株主数が増加し流動性が向上します。
会社やオーナーは自身が保有する株式を定期的に市場に流し、流動性を確保しようとするのです。
流動性が上がると、将来的に上場市場への昇格が期待できます。
長期的に株を保有しておくことで、投資する側にもメリットがあります。
まとめ
・「立会外分売」は当たりやすく、割引された価格で株を購入できる、まさに資金の少ない方にもおすすめのローリスクな投資方法。
・証券会社それぞれの特徴を知り、できるだけ安い手数料の会社を選ぶことが大切。
・証券会社によって配分方法は異なり、完全平等配分と比例配分がある。資金が少ない方におすすめなのは完全平等配分。何口でも当選確率か変わらない。
・「多くの証券口座から申し込み」「購入株数は上限ぎりぎりまで」この2点が勝率アップのコツ。
・購入する銘柄を選ぶノウハウを身につけて参加しよう。
・もちろんデメリットも。それぞれの問題の解決策を賢く探ってみましましょう。
ローリスクで勝率が高いと評判の「立会外分売」。
コツを抑えてこれを機にぜひチャレンジしてみてください。
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